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小確幸とは何か?

2020/10/13

突然ですが、みなさん「小確幸」という言葉を知っていますか?
知っているというそこのあなたはきっと村上春樹ファンですね。

小確幸というのは村上春樹さんの「村上朝日堂」というエッセイに出てくる言葉で、言葉の意味はそのままで「小さくささやかだけれど確かな幸せ」という意味です。

細かい記述は記憶違いがあるかもしれませんが、村上春樹さんは良い文章が書けたなあという日の午後においしいドーナッツを頬張るときとか、レア物のレコードを中古レコード屋で見つけて、ウキウキしながらその円盤を磨いているときなどにこの「小確幸」を感じるのだそうです。

こういう気持ちって誰にでもある普遍的なものだと思いますが、そういえばこういう感情のきちんとした名前ってないですよね。

だから村上春樹さんは「小確幸」と命名したのだそうです。

僕がこの言葉を知ったのは十代だったと思いますが、それ以来この言葉がなんとなく好きで、小確幸のある人生を送りたいなあと思っていたのですが、二十代に入って上京し、いつの間にやら忙しく仕事に駆けずり回っているうちにすっかりそんな言葉は頭の中から消え去っていました。

「小確幸」の代わりに頭にあったのは「納期」とか「スキルアップ」とか「帰りたい」とか「あいつぶん殴りたい」とか「承認欲求」とか、そういう村上春樹的世界とはかけ離れた言葉達だったのですが、そういう時代もあっという間に過ぎ去り、いつの間にやら結婚して子供が生まれて、勤めていた会社を辞め、自分で事業などをやっているわけです。

そして数日前、株式会社 WINDOW DESIGNはどういう価値を発揮することを目指すべきなのかなあと漠然と考えていたときに、十数年ぶりに頭の中に「小確幸」という言葉が鳴り響いたのです。

小確幸はビジネスでも創れる?

でも小確幸みたいな気持ちって個人的に感じるもので、会社のミッションとかバリューとかに設定するものじゃないんじゃないの?というツッコミが聞こえてきそうです。

確かに確かに。小確幸は個人個人で感じるもので一企業が創り出すなんてことは少しおこがましいのかもしれません。

でもよく考えてみてください。

村上春樹さんだってドーナッツ屋が街になかったら、あってもドーナッツが美味しくなかったり、やたら高かったり、店員の態度がちょっと気になったり、待ち時間が長かったりしたら、「今日はいい感じやなー」とのんびり小確幸を感じたりできないんではないでしょうか?

あるいはレコードがめっちゃ探しにくかったり、めっちゃ傷ついていたり、適正価格じゃなかったり、近くに駐車場がなくて駐車場を探し回らないと行けなかったりしたら「小確幸やな〜」とはならないはずです!

そうです。小確幸は村上春樹さん本人のメンタルの状況がいい感じであることが大前提ではあるのですが、ドーナッツ屋やレコード屋の「いい仕事するな〜」というプロフェッショナルなサービスがなければ成立しない感情なのです。

だから一企業がお客さんが小確幸を感じる手助けをすることを目指すというのは、全然おかしなことではないと僕は思うわけです。

小確幸を作るのは難しい

普段ユーザーとしてサービスを受けている時にはあまり感じれないことも多いかと思いますが、サービスをしている側からすると「いい感じやなー」とお客さんに思ってもらうことは決して簡単なことではありません。

そうですよね?サービス事業者のみなさん。

最初は試行錯誤の連続だし、仕組みもないし、人もいないし、やり方もこれであってるのか分かんないし、お金ばっか出ていくし、カオスの二十重奏が待ち受けています。

そういう時期を経て、様々な出来事やお客さんの反応を真摯に受け止め、自分たちの強みとは何かを真剣に考え、地味で面倒で日々繰り返される、根気のいる作業やアップデートを繰り返し続けれた企業だけが、ある時点で一定のクォリティを獲得し「いい感じやなー」とお客様に思ってもらえることができるのです。

だから小確幸をお客さんに感じてもらえるというのは、ものすごく価値のあることで、サービス従事者としての「勝利」だと思うのです。

会社のミッションは「小確幸を届ける」

でも、もし人生の多くの時間を割いて行う自分のお仕事で誰かの小確幸を作るお手伝いをすることができれば、それは素敵なことだと思いませんか?

もしお仕事で小確幸を届けることができれば、そのこと自体が自分にとっての小確幸になると思うのです。

もしそれを会社全体で実現できれば、お客さんだけでなく、会社に在籍するスタッフや関係者の皆さんとも小確幸をシェアできるでしょう。そうなれば最高ですよねえ。

だから株式会社 WINDOW DESIGNではミッションを「小確幸を届ける」というものに設定しようかと思います。

初めて聞く人には説明が必要だし、分かりづらいかもしれないけど、個人的には良いミッションだなあと思うのですが如何でしょうか?

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